同窓会 SN
第56章 痕跡2 翔
2-1
和也はどこへ行ってしまったのか。
昨夜にはもうこのことを決めていたのか。
なぜいつもと違うことをもっと気に留めなかったのか。
返す返すも悔やまれる。
考えろ。
和也はどうすると思う?
まさかこのまま大阪で・・・それとも全然違う場所で、一人で生きていくつもりじゃないよな?
俺の前に もう二度と現れないつもりじゃないよな?
そんなはずはない、と思う。
マンションには荷物が置きっぱなしだし、仕事だってやりかけのものがある。
それを何もせずに投げ出すとは思えないし、
俺にだって 一言も無いままこのまま・・・、だなんてあり得ないだろ。