同窓会 SN
第56章 痕跡2 翔
よし、東京へ戻ろう。
戻ればきっと会えるはずだ。
当然のことながら 携帯は留守電になっていて
マンションはどれだけインターホンを押しても
応答がない。
ごめんと謝りながら 合鍵で入ってはみたものの
やっぱり和也は居なかった
けど、テーブルの上に
手帳を破ったようなメモが一枚置いてあった。
《勝手なことしてごめん、少し頭を冷やしたら戻ります》
必ず戻るはず
そう思ってはいても、和也の書いた文字を見て やっぱり安心した。
うん、ちゃんと戻るつもりでいるんだよな。
それならいいんだ。
それを約束してくれるなら 俺は待つよ。