同窓会 SN
第58章 痕跡4 翔
声を我慢できなくなってきたところで 和也の左手は更に下へと移動する。腰骨の辺りをスイっと撫でられた時には 背筋に痺れが走った。
早く触って欲しい、と主張している俺自身にはなかなかさわってくれずに 内腿を撫で上げられる。
焦れて勝手に腰が揺らめいてしまう。
和也・・・俺がどういう状態なのか わかってんだろ・・・。
いつの間にかコイツもすっかり余裕を取り戻してるみたいだ。
対外的には 割と素直でいい人そうな顔を見せるけど、気を許した奴には 捻くれた物言いをしてちょっと甘えたり、Sっ気を出したりするからな。
俺が焦れてるのを見てとったのか、ちょっと笑ってから やっとそこを軽く握ってくれる、だけどほとんど手を動かさない。
緩く握った手に ほんのちょっとだけ力を入れたり抜いたりしてくれるだけで、物足りなくて泣きたくなる。