
同窓会 SN
第58章 痕跡4 翔
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和也の指が とても大切なものを触るかのように優しく動いて。
やがて身体の内側を探られる感覚を 久しぶりに思い出す。
思わず力を入れそうになるのを懸命に堪えて 静かに大きく息をした俺を 和也が心配そうに見つめる。
「翔・・・ごめん、痛い?」
「大丈夫だよ、続けて・・・」
いくら経験あるとは言え、10年近く前のことだし、そんなに何回もしたわけじゃないからな・・・。
だけど 俺が痛そうにしたら 和也は俺を気遣ってやめようとするかもしれない。
そして、今日を逃したらなんだかもう二度とこんな流れにはなれないような気がして
俺は絶対に今日、この流れを断ち切らないぞ、と決意を新たにする。
