同窓会 SN
第70章 呟き1 智
薬を飲まなきゃいけないから、というかずに合わせて 俺もアルコールは控え、
二人共食前酒だけで あとはお茶を飲む。
素材の旨みを生かした あっさりした味付けに食も進み、会話も弾んだ
食事も終盤・・・別れ難くなった俺は 食べながらさりげない口調で家に誘ってみた。
去年引っ越したんだけど、かず一度も来てくれてないからなー
なんて
ちょっと拗ねたふうに言うと
「いや、誘われてねーし・・・」と笑いながらも
「わかったよ」と了承してくれた
そうと決まれば 早く食べて早く帰りたい。
浮き立つ気持ちを見せないように努力しながら、俺はことさらゆっくりと 最後の果物を味わう振りをする。
だけど呼んでもらったタクシーに乗る頃には なんだかドキドキしてきた。