同窓会 SN
第77章 桜7 和也
7-1
翔と初めての出張
それも、翔が心から復興に力を貸したいと思っている東北地方へ
社内メールでインストラクターの同行を訊かれたとき、俺は何が何でも行きたい、と強く思った。
そして今 翔と二人で福島へ来ることが出来ている
温泉に浸かった後、部屋でビールを飲みながら訊いてみた。
「なぁ・・・今回、俺以上の適任がいたら、そっちを連れて行って 俺は留守番だった?」
「・・・そうせざるを得ないよなぁ・・・みんなに内緒でお前を連れて行って もし後でバレたらヤバイだろう・・・」
「俺が 出張費も経費も出していらない、って言っても?」
「仕事だぞ?・・・こいつなら只で済むからこっちにする、なんて言えると思うか?」
「・・・そうだな・・・ごめん・・・」
「謝る必要ないよ。お前が一番の適任者でよかった。真面目に仕事してるお前のおかげだ・・・ありがとな・・・」
「それこそお礼なんておかしいだろ・・・俺はただ少しでも翔の役に立てれば、と思ってるだけで・・・」
「和也・・・」
「明日、ちゃんとやれるように頑張るよ」
「・・・ありがとう」