同窓会 SN
第6章 10年ぶりのアイツ5 翔
「え・・・お前・・・飲ん、だの・・・?」
「ん・・・、はは・・・美味くは無いね」
「バカ・・・そんなことして・・・」
「翔だって、いつもしてんじゃん」
「俺はいいんだよ・・・やりたくてやってんだから・・・なのに お前、無理して・・・」
「俺だって嫌だったらやらないって・・・」
「バカ・・・でも、ありがとう・・・和也、こっち来て・・・」
和也が 俺に精一杯の愛情を示してくれたことが
本当に嬉しくて、俺はまた涙ぐんでしまった。
ずっとずっと、コイツと一緒に生きて行きたい。
左手1本だけで 不器用に和也を抱きしめると、
和也も 俺をぎゅっと抱きしめ返してくれる。
あぁ・・・今 やっと実感できた。
俺が 一番欲しいと願ってきた物は、
もうとっくに 俺のものになっていたんだな・・・。
第1部END (第1.5部に続きます)