七年恋慕
第3章 7年前…
私は、雨の中をずぶ濡れになりながら走っている。
そうしないと、雨のように流れる涙が一生止まってくれなさそうだから。
そして、さっきの龍太郎の言葉が、雨で流されてくれるのを祈りながら…
ミアは、ひたすら走った。
―やばい…。止まんない。止まってよ…あんなやつの言葉で流した涙なんて…。
何で自分が泣いているのか、ミアは解らなくなってきた。
~・~・~・~・~
教室での龍太郎の言葉をドア越しに聞いたミアは、
教室の中にある傘の事も忘れて、
どんどんと激しくなる雨の中を、家に向かって走っていった。
~・~・~・~・~
どれくらい、全速力で走っただろうか…
たくさん流した涙と一緒に、私の中の何かが崩れ落ちていった…