七年恋慕
第4章 初恋の相手
―はぁ…
思い出したくもなかった。忘れたかった…。
私はそのために日本に帰ってきたのに。
そんな事を考えていた私に龍太郎は、
「…何固まってんの? 用ないんだったら帰って。 お前が誰かとか聞かないから。」
と言って、ドアを閉めようとした。
私は慌てて龍太郎を呼び止めた。
「ちょっ!待って!! あの、私…隣に引っ越してきた、一ノ瀬といいます。」
そう言って私は、
「あの…よかったらこれどうぞ。」
…と、持ってきたお菓子を龍太郎に渡した。
「…一ノ瀬?
ハッ)あぁ…ありがと。…お前、隣に引っ越してきたんだ。
―1人で?」
そう言って龍太郎は、私に話しかけてきた。
「はい…。」
「俺と同じだな!ww」
―太陽みたい…。
笑った顔、全然変わらない…あの頃のまま…