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好き心少なからず

第10章 想いを込めて~宇野一朝の場合~

今日は調理実習の授業がある。

実習室で、家から持ってきた割烹着に袖を通す。

中学の被服の授業で作ったやつ。

今さらこんなの引っ張り出したくはなかったんだけど、家にあるエプロンは母ちゃんの趣味のピンク花柄ばっかりで。

どっちを取るかって話なら、こっちしかない。

ただでさえ入江と一緒の実習なのに。

そんなエプロンなんか着れるか!!ってんだよ!!

周りを見れば、割烹着を着てる奴が何人かいる。

良かった。俺だけじゃなかった。

胸を撫で下ろしていると、ちいが声をかけてきた。

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