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好き心少なからず

第10章 想いを込めて~宇野一朝の場合~

「そうすると段取りが悪くなるだろ!?」

その語気に圧倒されて、梶と顔を見合わせた。

うわ。相変わらず真面目だな。

さすがは委員長だよ。

これだけ真面目で、『お母さん』って呼ばれるくらいマメだから、任せておいた方が巧くいきそうで…

それで、誰も手を出さないんだぞ!?

短く息を吐くと、へへっと笑いを浮かべて

「悪かったよぉ。何したらいい?」

とにかくこの場の雰囲気を和ませたくて、おどけて言うと、英嗣はため息をついた。

「…じゃあ、泡立て器とゴムべら出してくれよ」

「へーい」

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