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好き心少なからず

第10章 想いを込めて~宇野一朝の場合~

「準備万端だねぇ」

調理台に近付けて声をかけると、英嗣が険しい顔つきで睨んできた。

「どこかだよ!?誰も何もしないじゃないか!!」

今回、俺たちのグループは6人だ。

6人もいると、役割分担もいい加減になってしまって、その辺で話をしたり、他のグループへ遊びに行ってるやつもいる。

ま、それもこのグループのリーダーが英嗣だから、ってのもあるんだけど。

「作りながらでも良くない?」

同じグループの梶(かじ)が、困ったような笑みを浮かべて言うと、英嗣の機嫌が悪くなった。

ムッとした顔で梶を見る。

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