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好き心少なからず

第10章 想いを込めて~宇野一朝の場合~

入江の悲鳴に驚いて、小麦粉の袋を持ち上げて謝って…

「ん、平気だよ」

そう言いながらも、飛び散った粉にむせたのか、手の甲を口に当てて空咳をしてる。

そんな姿が、何ていうか…その…

ムラッとする。

無自覚な分、よけいエロく思えてしまって…

いかん、いかん。平常心だ。

粉の計測に意識を集中させようと秤を覗き込むと、入江も秤を見てアドバイスをくれる。

だけど…近い!!

心臓バクつきながら、何とかいつも通り振る舞うと、入江が俺を見上げた。

「あとちょっとだから。少しづつ入れて」

「あ…うん」

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