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好き心少なからず

第2章 大丈夫?~姉ヶ崎×田口~

「座った方が楽になるかもしれないし」

「いいです」

私が答えたのと同時に、停留所に止まった。

停車の反動で体が傾いで…

とんっ

男の子の体に、凭れかかってしまった。

「おっと」

「ごっ…ごめんなさい!」

慌てて離れて謝って。

迷惑かけてるのに、全然嫌な顔をしない男の子に、何だか申し訳がなくて、ちゃんと断った。

「せっかく言ってくれてありがたいけど、次で降りるから平気です」

「そうなんだ…。本当に平気?」

「はい」

心配そうに私の顔を覗き込んで…

本当にいい人だな。

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