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好き心少なからず

第12章 思いを込めて~二階堂絢音の場合~

その答えに、新田くんは唇を歪めた。

「本当にそうなら、君が何を考えてるか、僕はちっとも分からないよ」

ちっとも分からない?

嘘。

もうとっくに気付いてるでしょ?

一歩近付くと、新田くんが一歩後退りする。

付かず離れずの私たちの距離。

もっと近付けるんじゃない?

壁際に新田くんを追い詰めると、周りを気にしてキョロキョロ顔を動かすから…

新田くんの頬に手を当てて、親指で顎を固定した。

身動き出来なくて固まる新田くんに

「大好き」

はっきり告白して、にっこり微笑んだ。

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