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好き心少なからず

第13章 人が好いヒト~田口×姉ヶ崎~

交差点に差し掛かり、赤信号に足止めされた。

全く…ついてないなぁ。

何気なく前を見れば、交差点の先にあるコンビニの横のバス停に、車が停まっていた。

コンビニの客か?

コンビニの駐車場に停めれば良いのに…。

だけどよく見れば、運転席側の窓が開いていて、バス停に立っている人と話をしているのだと気付いた。

太陽が山に隠れ、空の色がゆっくりと茜色から薄紫色に変わる。

コンビニの照明が明るく感じる景色の中で、目の前の信号が青になった。

自転車のペダルに足をかけ、自動車を追い越そうと近付く。

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