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好き心少なからず

第13章 人が好いヒト~田口×姉ヶ崎~

姉ヶ崎さんがぺこりと頭を下げると、車は走り出した。

「何だったの?」

車の立ち去った方向を見て、僕は首を傾げる。

ただの知り合い…って感じじゃなかった。

それに、僕を見たときの姉ヶ崎さんの顔。

ホッとしたような、助かったって言ってるような表情だった。

「…って言うか、何でこんな所に?」

「ん…バス、待ってて」

姉ヶ崎さんはバス通学だ。

だからバスを待ってるのは分かる。

だけど、ただバスを待つのなら、学校から一番近いバス停にいればいい。

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