無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

｢先輩、ベーグル好きなんですか？｣

聞くと、先輩は小首を傾げて眉を寄せた。

｢うーん…どうかなぁ？でもあれは食べてみたいなって思う｣

｢へぇ…｣

嬉しそうな顔だなぁ。

俺としてはベーグルってあんまり好きなパンではないんだけど…。

…ってゆーか。

確かにあの小説は面白くて俺も引き込まれたし、食べ物の描写も詳しくて旨そうだと思った。

だけど！

ちょっとだけ田村に嫉妬心が芽生える。

先輩にこんな表情させるなんて!!

｢どうかしたの？｣

｢え!?いや、何でもないです！｣

慌てて前を向いた。