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好き心少なからず

第14章 失敗作?~栗原×速水~

「見ますか?」

袋の中からラップに包んだカップケーキを取り出すと、先輩はしげしげと眺めて

「確かに…カップケーキって言うより…」

「同じグループの奴も言ってた。マドレーヌかクッキーだって」

「あ…分かる」

先輩は頷き、俺の顔を見て慌てて手を振ると

「でも残念だったね。せっかく美味しそうに出来たのに」

お世辞なのか慰めなのか?

どっちにしても、先輩に気を使わせてるのは確かだよな…

ははっと力なく笑うと、先輩はキョトンと俺を見た。

ん!?

もしかして、本当に美味しそうに見えてる!?

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