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好き心少なからず

第14章 失敗作?~栗原×速水~

「もしかして…食べたい、とか?」

戸惑う先輩の顔に、馬鹿な事を言ったと後悔した。

そんな訳ないだろ!?

失敗したって言ったものを欲しがる人なんていない!!

「ごめん、先輩」

「いいの?」

「へ!?」

まさかの答えに驚きの声を上げてしまうと

「だって…ベーキングパウダー入ってないカップケーキってどんなものなのか、興味深くない?」

えーっと…?

それは、『どれくらい不味いか』興味があるって話ですか!?

自分の思っていた展開じゃないのに、先輩に俺の作ったケーキを食べてもらえそうな流れになってる!

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