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好き心少なからず

第14章 失敗作?~栗原×速水~

俺は、先輩の言葉の意味が分からなくて焦っていた。

ひどい?何が!?

先輩の話を聞いてなかったから?

ひどいって言われるほど、重要な話だったか!?

「…先輩?」

先輩の顔を覗き込もうと身を屈めると、目の前に先輩の手が差し出された。

あまり日に焼けていない、白い肌。

細い指先がピンクに色付いていて…

「…何ですか?」

触りたい欲求を抑えて聞けば、俺から顔を背けたまま、一言

「カップケーキ」

「へっ!?」

「さっき、くれるって言った!」

相変わらず顔を背けたまま、口調だけ少し荒くなった。

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