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｢あ…はい｣

俺はカップケーキの入った袋を探りながら、先輩の態度に思わず頬が緩んでしまった。

何？

口を尖らせて、不機嫌そうなのに。

ショートボブからちょっとだけ覗く耳が赤い。

先輩、もしかして照れてる？

何だよ。メチャメチャ可愛いじゃん!?

カップケーキを先輩に手渡せば、ラップ越しの手触りに

｢固い｣

ぼそりと呟いた。

｢ですね｣

それは前々から分かってた話ですよね？

先輩の行動が妙に愛しくて、目を細めて見ていると、先輩はカップケーキを半分に割って

｢はい｣

｢え？｣