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好き心少なからず

第17章 球技大会にむけて~新田×二階堂~

「え?」

「どうしたの?」

「ううん。何でもない」

入江はゆるゆると首を振ると、照れ笑いに似た笑みを浮かべて

「教えてくれてありがとう。じゃあね!!」

くるりと身を翻すと、小走りで教室を出ていった。

「…何だったんだ?」

入江の行動の理由がよく分からなくて、呆気に取られていると、絢音がくすりと笑いをこぼした。

「何だよ?」

「ううん。ただ、ね」

口元を手で押さえて、目元を楽しげに緩めると

「のぞみんは、大護が行っちゃってから見てたのね」

え?

「見てた…って?」

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