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好き心少なからず

第20章 こんな場所~新田×二階堂~

「『多分』の人に、キスなんかされても困るわよね」

あ…

胸がドキッと鳴った。

絢音の告白に対しての答え。

『待ってる』と言われたまま、まだ本当の返答をしていなくて…

急かされたりはしない。

だけど、たまにこうやってからかいのネタにされる。

それは…きっと絢音が答えを求めてるからだ。

「絢音」

呼び掛けると、絢音が後ろを向いたまま、首だけを動かして僕を見る。

こんな事言っても、今更だと思う。

だけど…

「僕は…」

次の言葉を口にする前に

ガラッ!!

荒々しい音と共にドアが開いた!!

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