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好き心少なからず

第20章 こんな場所~新田×二階堂~

何で突然キスなんて言うんだよ!?

焦るあまりに絢音を睨んでしまうと、呆れたような声で言われてしまった。

「場所にこだわったのは新田くんでしょ?」

「え?」

「キスに関しては何も言わないじゃない」

絢音が首を傾げて僕を見た。

その視線と言葉の意味がようやく分かって…

頬が、徐々に熱を帯びていく。

「そ…そういう意味じゃ…」

しどろもどろと言い訳を紡ぐ僕に

「でもそうよね」

謎の同意の言葉を返して、くるりと背を向けた。

へ?

急に身を引くように後ろを向かれて。

絢音の態度に躊躇してしまう。

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