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好き心少なからず

第20章 こんな場所~新田×二階堂~

ドキドキしながら再確認すると、絢音が小さく頷いた。

「恥ずかしくて、軽く死ねそう」

うん。それは僕もだから。

1歩近付いて手を握ると、驚いて僕の方を向いた絢音と目があって…

すると

ガサッ!!

どこかで木の枝をかき分ける音がした。

「え!?」

「誰か…いる?」

とっさに音がした方向を向いて辺りを窺うと

「にゃーぉ」

何とも間の抜けた鳴き声が聞こえてきた。

「猫…?」

「猫、だね」

安心して気が抜けた。

肩を落として息を吐くと、絢音と目があって…

どちらかともなく、くすりと笑った。

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