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好き心少なからず

第20章 こんな場所~新田×二階堂~

「あの石の前で、他の女の子の事を考えなかったって事でしょ?」

にこっと微笑まれて、ようやく意味が分かった。

そういう事かよ!?

墓穴を掘ってしまったと頭を抱えたくなる。

そんな僕に、絢音は手を差し出す。

「帰りましょうか?」

…くそっ!!

赤くなってるだろう顔を伏せて、絢音の手を握った。

絢音の手は柔らかくてすべすべしていて…

その感触に、胸が高鳴る。

「これってデートよね?」

「へ?」

「違うの?」

僕の顔を覗き込んで確認するなよ!?

「違わない…かも」

照れる僕に、絢音は目を細めた。


【おしまい】

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