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好き心少なからず

第21章 頑張るしかない~八神×岸田~

すると工藤くんが呆れたように声を上げる。

「三枝はテニスだろ?場所違うじゃんか」

「駄目なの!?」

「試合の合間に見るのは厳しいんじゃね?」

蕾ちゃんはむぅーと唇を尖らせた。

工藤くんが眼鏡のズレを直しながら

「じゃあ俺が確認がてら見に行きますよ」

その言葉に、柳瀬さんが短く息を吐いた。

「野郎の応援なんかいらねー」

「応援はしません。見るだけです」

すげなく言い返されて、柳瀬さんが苦虫を噛んだような顔つきになった。

「…可愛くないな、お前」

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