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好き心少なからず

第21章 頑張るしかない~八神×岸田~

「審判がそんな事出来る訳ないだろ?」

「エンドラインぎりぎりでも?」

「当然」

即座に返された言葉に、ため息しか出ない。

そうよね。先生、真面目だもん。

先生がもう少し柔らかかったら、私の気持ちに応えてくれたのかな?

ちらりと先生を見れば、私の想いなんか気にもかけないように椅子に凭れていて…

…あり得ない、か。

そもそも、そんな先生なら、好きになったりしない。

「仕方ないよね」

小さく呟いたのに、先生に聞こえたみたい。

「ん?輝穂?」

首を傾げた先生に

「頑張るしかない、って事です」

にっこり微笑んだ。


【おしまい】

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