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好き心少なからず

第22章 イイコト~梶×宮下~

いつもの土曜日の過し方。

金曜の夜に、今まで撮り溜めていたドラマやアニメを一気に見て、昼過ぎまで寝る。

「アンタいい加減に起きなさい!」

母親の怒鳴り声が目覚めの合図だ。

だけど今日は。

まだ午前10時だってのに、荷物を持って目的の場所まで歩いている。

目的の…アイツの家まで。

花夏の家の場所は知ってる。

小・中学の頃も同じ学区内だったし、歩いて行ける範疇だから土地勘がある。

だけど、こんな風に家を訪ねるなんて初めてで…

妙に緊張してしまう。

おい、相手は花夏だぞ!?

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