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好き心少なからず

第23章 匂い~新田×二階堂~

恥ずかしいし…何か、悔しい。

どうにか仕返しをして、絢音に何らかの反応をさせたい。

精液の匂い…か。

「漂白剤…」

「漂白剤?」

「その匂いの方が…似てるかも」

そう言って絢音を見る。

どう反応する?

少しは顔を赤らめたり…いつもと違う表情を見せてくれるかな?

そんな期待を込めたのに、絢音はキョトンと僕を見返して言った。

「そんなケミカルな匂いなの?」

ケミカルって…!

何か、思ってたのと違う。

むしろ、これは…

「でも、そう聞いちゃうと」

絢音は言葉を止めて、僕を見ると小さく笑った。

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