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好き心少なからず

第23章 匂い~新田×二階堂~

聞き間違えたかと思うくらい、絢音は平然としている。

それどころか、内緒話をするかのように口元に手を当てると

「新田くんも同じ匂いなの?」

「なっ…!」

なんて事を聞くんだよ!!

目を見開いて…だけど何て言ったらいいのか思い付かなくて。

顔が熱くなっていくのを自覚していると、絢音はクスクスと笑い出した。

「ふふっ。冗談よ。ごめんね?」

いつもの、気持ちのこもらない謝罪の言葉を口にした。

またからかわれたのか?

そうだとしても、こういうネタでからかわれて、思いっきり反応してしまったのが…

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