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好き心少なからず

第23章 匂い~新田×二階堂~

しなくていいって言っても、した方がいいって言っても、それをネタにからかうつもりなんだろ!?

だったら何も答えてやらないのが一番だ。

すると絢音は

「うん、そうするわ」

にっこりと笑うと、僕の腕にしがみついた。

「ちょっ…!」

いきなり腕を組まれて。

いつもよりも近い場所に絢音が来て。

絢音の…髪の匂い、かな?

絢音の匂いに、胸が高鳴ってしまう。

戸惑う僕を、腕を組んだまま上目遣いに見ると

「好きなようにしろって言ったじゃない?」

そう言って、きゅっ、と腕に巻いた手を引き寄せた。

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