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好き心少なからず

第24章 君さえ良ければ~姉ヶ崎×田口~

結局、田口君の自転車の後ろに座って送ってもらう。

田口君がペダルを踏み込むと、かすかに自転車が揺れる。

ペダル、いつもより重いとか…考えてないかな?

負担になってしまっているようで、申し訳なくて…

「田口君、いつも優しいよね」

自転車を漕ぐ背中に話しかけると、意外にもすぐに返ってきた。

「そんな事ないよ」

そんな事ないなんて…ない。

会うと、絶対何かしらの迷惑をかけているような気がするもん。

「何でそんなに気を遣ってくれるの?」

私が彼女とか、親しい友達とかなら分かる。

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