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好き心少なからず

第25章 ミニコンサート~梶×宮下~

得意気な表情を浮かべる花夏へ、分かった分かったと返事を流すと、カホンを持ち直してバス停へ向かう。

余裕はあるはずだけど、15分間隔で走るバスを一本逃すと痛い。

自然と早足になり、カホンを抱えるように持ち直した。

「重いでしょ?」

「分かってるなら聞くな」

「やっぱり、私、持つよ?」

あ、花夏が遠慮してる。

「気にすんな」

「でも」

「重いって分かってる物を女の子に持たせられねーだろ?」

フェミニストとでも何とでも言え。

だけどそうじゃないと俺が落ち着かないんだから、仕方ないだろ!?

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