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好き心少なからず

第25章 ミニコンサート~梶×宮下~

走ったお陰でなんとか間に合った。

土曜日だってのもあるかもしれないけど、比較的空いてるバスの中で、俺と花夏は並んで座っている。

病院までだいたい20分。

事故とかで道が渋滞してなければ余裕で間に合う。

順調に停留所を通過していき、俺も少し気が楽になった。

「お前さ、あーゆーの、やめろよ」

小声で花夏に注意すると、花夏は目を丸くした。

「あーゆーの、とは?」

「皆の前で付き合ってるとか言うの」

言ってて恥ずかしくなって、眼鏡を直すフリして顔を隠す。

「何で?付き合ってるんでしょ?」

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