テキストサイズ

好き心少なからず

第26章 ライバルだな~栗原×速水×曽根崎~

「図書委員の通信、見ました?」

紙を広げて見せると、先輩の笑みが消えた。

「あ、うん」

「先輩、4位でしたね」

「栗原くん、3位だった」

「はい。初めて抜きました」

へへっと笑ってみせると、先輩もつられて笑顔を浮かべてくれた。

図書委員が発行している図書通信。

本の貸し出し数のランキングを月一でやっていて、いつも先輩の方が上位だったんだ。

いつまでもプリントを見て、ヘラヘラしていたからかな?

「受験勉強であんまり読めなくなってきて」

先輩が不満そうに声をあげた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ