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好き心少なからず

第30章 球技大会4(曽根崎)

走り去る栗原の後ろ姿を、速水はじっと見ている。

「アイツ…なーんか、思い違いしてねえか?」

話しかけても、速水はアイツを目で追ったままで、返事すらしやがらねぇ!!

「ま、いいけど」

はぁ…と大きくため息をつく。

分かってるんだよ。

今、速水が考えてることくらい、お見通しだ。

両手をパシンと撃ち合わせて

「お望み通り、コテンパンに叩きのめしてやる」

そう言って無理矢理笑うと、速水が慌てて

「ちょっと!」

俺の服を引っ張ると、険しい目で睨んできた。


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