テキストサイズ

好き心少なからず

第30章 球技大会4(曽根崎)

速水の行動に、驚いて目を見張った。

丸い目で睨んでも、ちっとも怖くない。

むしろ…可愛いんだけど!?

速水の視線を受け止めて、嬉しいのに悲しくなる。

普段、こんな顔しないじゃないか。

アイツ絡みなら、こんな顔するのかよ!?

「冗談だよ。分かるだろ?」

小さく笑えば、速水もほっとしたように力を抜いた。

それと同時に、俺の服を掴んだ手を離す。

何だか…速水との繋がりが切れたみたいだ。

前より、速水の事を知って…

前より、速水が好きなのに…

前より、ずっと…近付けないのはどうしてなんだろう?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ