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好き心少なからず

第32章 球技大会6(田口)

まずは一勝。

6ー0での圧勝に、クラスの応援がざわついてる。

カズの言うように、手加減するべきだったかな?

カズがいた場所を目で探せば…あ、いた。

カズと、その前に…

近寄りながら話しかける。

「おはよう。応援、ありがとう」

姉ヶ崎さんはぎこちない笑みを浮かべるだけで

「えげつない試合」

カズがぼそりと呟いた。

「部の大会でもないのに本気出すなよ~」

「え?本気じゃないよ?」

「は?ヤス?マジで?」

「冗談だよ」

ははっと笑ってみせるけど…信じてないな。

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