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好き心少なからず

第34章 球技大会8(梶)

別に。

別にって何だよ。

応援なんて別にどうでもいい?

「花夏」

「あれ?」

名前を呼んだのと、花夏が何かに気付いたのが同時で。

思わず花夏の目線を辿れば、体育館の窓の外を気にしていた。

「絢音だ」

絢音?

…って、二階堂?

窓の外には確かに二階堂がいた。

「なんで知ってんだ?」

科も違うし、中学も違った。

交流なんて何も無さそうなのに。

「塾が一緒だった」

「塾?」

お前、塾なんて行ってたのか?

「エレクトーン。中学までだけど」

「え?じゃあお前、弾けんの?」

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