テキストサイズ

好き心少なからず

第34章 球技大会8(梶)

「何で?」

キョトンとした目で俺を見る花夏を、眉をしかめたまま見続けた。

何でって…それこそ何でだよ!?

キスなんて、遊びでするもんじゃないだろ。

無言なままの俺に、花夏は唇を曲げるとボソボソと不満げな声を洩らした。

「リューセー、教えてくれるって言ったのに」

言ってない。

お前が勝手に決めただけで、俺は同意なんてしてないだろ?

「リューセーと付き合ってから…分かんないことばっかだよ」

だろうな。

俺だって花夏に振り回されてばっかりで、いまだに花夏が何考えてるかなんて分かんないし。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ