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好き心少なからず

第35章 球技大会9(岸田)

ハーフパンツから覗く膝小僧。

いつもは下ろしている髪も、ポニーテールに結い上げている。

こちらを見て少し首をかしげて…

少し遅れて、髪も揺れる。

そんな仕草に、何故だかドキリとした。

だけど、悟られる訳にいかない。

意味もなく咳払いをすると、少しだけ冷たく言った。

「何だよ。お前、卓球だったろ?」

けれど輝穂はあっけらかんと答える。

「うん。もう終わったから」

終わったって…

咄嗟に腕時計で時刻を確認してしまう。

まだ球技大会が始まってから一時間も経ってないだろ!?

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