テキストサイズ

好き心少なからず

第5章 悩み相談~八神×岸田~

え?

先生は額に手を置いて、大きくため息をついていた。

それって、迷惑って事?

…そんなに?

「輝穂」

名前を呼ばれて、体がびくんと大きく震えた。

「好きになることは悪い事じゃないと思うよ」

先生は腕を組むと、私をまっすぐ見据えた。

「だけど、世の中には『立場』ってものがあるよな?」

「…はい」

「どれだけ慕われたとしても、立場上、教師と生徒以上の関係になるのは、良くないと思う」

…立場上、か。

私の事が好きとか嫌いとか以前に、対象外だって言いたいんだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ