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好き心少なからず

第36章 球技大会10(入江②)

宇野くんは誰にでも優しいし、明るいから友達も多いし。

深い意味なんかなくて、誰にでもする事。

私が勝手に意味を取り付けただけ。

宇野くんも私を…なんて。

甘いこと考えてたけど、そんな訳ないんだ。

深くため息をつくと、クスッと絢音ちゃんの笑い声が聞こえた。

「ん?何?」

「ううん。分かりやすいなぁ、って」

「何が?」

聞いても絢音ちゃんはクスクス笑うだけで返事はない。

何なんだろう?

絢音ちゃんをじっと見つめれば、涼しい顔で腕時計を見て呟いた。

「あ、そろそろ行かなきゃ」

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