テキストサイズ

好き心少なからず

第37章 球技大会11(宇野)

八神は、眉はそのままで小首を傾げた。

「そう。ならいいけど…」

まだ何かに引っ掛かりを持ってるのかな?

考えすぎだっての。

「とにかく、助かった。サンキュ」

敬礼するように手を額にかざしてみせると、大きく息を吐いてギャラリーを見渡した。

目当ての人は、さっきと同じ場所にいた。

試合中もその場所で応援していてくれた。

俺と目が合うと、びくんと肩を震わせて…

立ち上がろうとしているから、急いで近寄った。

「入江」

俺が近寄ったのは分かってるだろうに、入江は顔を伏せてこっちを見てくれない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ