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好き心少なからず

第37章 球技大会11(宇野)

座ったままだから、足首の包帯が妙に白くて…余計に痛々しく写った。

「ちょっといいか?」

「何?」

「話があるんだ」

入江がやっと顔を上げて俺を見た。

元々丸くて大きな目が、驚いてるせいか余計に大きく見える。

ゆっくりと立ち上がろうと姿勢を変えて…

「立ち上がれるか?」

手を引っ張るにも、足に負担がかかりそうだな。

…あ、顔をしかめた。

「痛い?」

「まぁ…それなりには」

痛いとかの泣き言を言わない入江は強いと思う。

だけど。

言ってくれた方が手が貸せるのに。

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