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好き心少なからず

第37章 球技大会11(宇野)

「で…どこに行くの?」

入江が戸惑った声を上げた。

「誰かの応援?」

言われて妙に納得する。

そうだよな。

今、ここに来る奴って、応援目的だよな。

「あ…うん、そうでもないんだけど…」

落ち着いて話したいだけで。

テニスコートより静かだと思っただけで、意味なんかない。

周りを見回して、運動部で利用している用具室の方へ招き寄せた。

用具室は鍵がかかっていて入れない。

体育館からは死角になる場所で、入江と向き合った。

「じゃあ…ここでいいや」

「何?その投げやりな言い方」

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