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好き心少なからず

第38章 法事~曽根崎×二階堂~

日曜日。

日曜日だってーのに!!

何だってこいつの顔を拝まなきゃいけないんだ!?

しかめ面の俺の前には、澄ました顔のアヤが座っている。

今日はじいさんの十三回忌の法要だ。

「お父さんを覚えている孫なんてあんたくらいなんだから」

確かに母方の従兄弟っていえば俺が一番年上にあたる。

中学生や小学生の奴らなんか、そもそもじいさんに会ったこともない。

こんな時くらい、じいさん孝行するのもありかな。

母親の言葉を聞いて、そんな事を思って法事に行こうと決めたんだ。

…なのに。

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