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それから一ヶ月以上の時が流れた。


学期末テストも終わり、明後日には終業式である。


「たららん、たん、たららら、らららん！」


私は楽しく鼻唄を歌いながノートに落書きをしていた。


「ちーす！葵！！」ﾊﾞﾝｯ！


咲がいつもの調子で挨拶がわりの張り手を食らわせた。


「うわっ！びっくりした！」


私は咄嗟にノートを隠した。


「何描いてるの？ って、うわっ！ 何そのうさぎ！可愛いし、なんかメルヘン～！」


咲は無理矢理私からノートを奪った。


ノートには私のオリジナルキャラのうさぎの兵隊が描いてある。


「ちょっと、返してよ咲！」


妙にリアルなうさぎが兵隊の格好をして中央にあるリンゴの木の庭を守っているのだ。


意味深なわりに特に意味はないけど。